AXIS Forum 「土木の真髄ーー暮らしのためのデザイン」

AXIS Forum #28



2008.07.15
風景づくり夏の学校に参加するための課題をこなしつつ、作業を途中で切り上げてAXISフォーラムに行ってきた。
今回のお題は、実に気になる「土木の真髄」ということで、建築家の宮本佳明氏(驚いたことに、これで"かつひろ"と読むらしい)、土木学会デザイン賞選考委員長の天野光一氏、トーキョー・ドボク・ソサイエティの御代田和弘氏にお話しいただいた。
話のなかでいくつか気になったことを箇条書きで。
・土木は形が先に出来てくるのではなく、まずできる背景がある。(必要性から、構造物が初めて現れる)
・作り手と使い手の意識のズレをどうつなぐか。(対話することが良い風景につながる)
・住んでいて誇りを持てるまちは、土木の至上命題。
・土木というのは本来、もののデザインではなく風景のデザインであるべき。(様々な分野からの人々の参加)
・風景をつくっている土木建築は一緒の方が面白い。(土建空間と呼ぶ)



話のなかですーっと入ってきたものを書いてみた。
昔から続く歴史のなかで残存可能性が高いのは、地形、土木、文化財の3つで、それらをトレース・切断などの加工をすることで、その地はより明確にはっきりと特徴を語り出す。


自分も実習である場所の地形から読み取れることとは何なのかを調べたりしていたが、この話は目のつけどころが断然違う。
ただ、思ったのは、どんなに変哲の無さそうなところでも確かに歴史は存在し、どのように土地利用をされてきたのかは、それぞれ違うし、物語を持っている。こちらからどんな気持ちで、どういう風にアプローチをしていけば、そのまちは語り出してくれるんだろう。


土木や建築の観点からデザインをもう一度見直すことができ、アタマのなかがちょっと整理されたようだ。
デザインは、やっぱり奥が深い。
ちなみに、今回Forumが行われたAXISビルはなかなか面白そうだった。クールなHPも一見の価値アリかと。フォントフリーク(自称)としては、AXISフォントなるものを見つけてご満悦でしたとさ。


AXIS INC. HP
東京土木 HP