課題終


3-01


夏季休業期間から始まっていた共同設計課題が先日一区切りを迎える。
学校では3年第三課題で必ず共同設計をやることになっているけれども、これがまた非常に難しい。課題は仕事ではないし、相手に作業を強制することもできないぶん、モティベーションを保つのに非常に苦労した感じがある。
というほど今回は自分も頑張れていないのだけど。


今回の課題は、過密な都市におけるマイクロポリスのあり方、延床8㎡で3人の生活するスペース("最小限居住装置")というものを設計することにある。このテーマな時点でどうかしてると思うが、狭小空間のあり方や都市における内外のあり方、物質(マテリアル)と身体との関係について再考する、そんな建築的でありそうで非建築的なものをデザインすることが主題である。


自分らは、そこで社会性を切り口に提案を考えてみた。
敷地は、横浜市寿町。今なおドヤ街と呼ばれる簡易宿泊所が多数展開する一区画である。提案の根幹は、一部屋平均5㎡程度という劣悪な居住環境と、卓越した高齢化社会、進行し続ける単身社会化からくる均質空間の連続という呪縛からいかに逃れることができるかというもの。
常に都市の内側に押し込められてきた人間関係と小宇宙的社会を路上に解放し、人々は外側に言わば空間共有型ドヤを形成していく。
非日常を日常と錯覚する一種の祭りとしての空間。


今は数日後の展覧会に向け、再度練り直しをしている段階。どこまで挑戦的になれるか。