良い公共空間って?

ふとしたことからずっと頭の中で考えていて、答えが出ない問い。
都市には街路だとか広場だとか色々な形で公共空間が整備されてきているのは間違いないのだけど、何かイマイチだ。
ヨーロッパでよく目にする、住民たちが実に楽しそうに談笑したり遊んだり休んだりしている屋外空間は、そのまま日本に持ってきたとしても、うまくいかないのはみんな結構わかっちゃっている。
それを感じていて、でも理由もわからないし、それを求めているのかもわからない。


資本主義的な観点からみれば、単純に人が集まればいいのかもしれないけど、それはちょっと違うと思う。
誰かしら人々の活動が繰り広げられていればいいのかっていうと、それも何か違う気がする。


自分たちの愛着や誇りが持てる場所というのは、一体どのような形としてならば、成り立つのだろうか。
広場をはじめとした公共空間は、つくることが目的化されてしまっていて、人を出てこさせかつ休憩させる、そのためにわざわざ場所を空けて空間を整備する。
いまは、空間づくりの発想が逆転してしまっているのかもしれない。


なんだかよくわからないけれど、自然に人を引き寄せてしまう場所の魅力というのは、人の繋がりや活動に触発されている部分も勿論あると思う。
けれど、実は案外その場所が置かれている立場だったり、まちのなかでの位置づけだったり、物理的な特性にも左右されているのではないかなぁと、なんとなく思う。


場所を語るには、人間の視点を外すことはできないが、敢えてその観点を外してみると、まちはどういう風に見えてくるんだろうか。