講評会にて

講評会で頂いたアドヴァイスを忘れないようにメモ。
うちの学校は他の建築学科に比べ、どうしても使える時間が限られているため、あるテーマを以て集中的にスキルアップを図るのが特色だと言えるが、なかでも教授陣の図面に対する執着は物凄いものがあると思う。そして、それらをより相手に伝わりやすくする手段としての表現。この2つが軸になる。
今回自分が図面で表現しようとしたものは、残り時間が少なかったのも手伝い、影の表現でその空間性と雰囲気を全面に出したプレゼンだった。しかしながら、所々に現れる現実的な表現も混ざり、結局のところスタンスが定まらないままだった。
階段の縁や手すり、目地や模様などのペーヴメント、素材の肌理など見えるものは全て描き込むというやり方と、影を中心とした自身の世界観を表現するやり方、そのどちらもが白黒で分けることはできないが、スタンスをどこにおくかによって拠り所に対する意識とそれが図面に表れる結果に影響を与えるのは間違いない。


今後は幸い、課題内容が同じ敷地でインテリアに移っていく方法がとられる。
自分の場合は、基壇と屋根に囲まれた建築空間をどのようなイメージによって構成するかを考える必要がある。すなわち、構造体を形成する壁・柱、屋根を構成する素材の質感に可能性を求め、内部から外部への働きかけを促していく。
建築は地面との抜き差しならない接続性がある、ということは今課題で十分すぎるほど痛感したが、そもそも建築が構築物であるという前提によれば、構造と建築表現との応答に関しても深い繋がりを考慮する必要がある。
ピアノやキャンデラ、フライ・オットーなどをひと通りレビューしつつ、来週から本格的に始まる次の課題に向けて態勢を整えていこう。