とあるプロジェクト
課題やバイトの傍ら、とあるプロジェクトを引き受けることになった。
今は建築を学び始めてから、ようやくその全体像というか世界の広がりを認識できるようになってきた段階で、これまで自分が身を置いていた土木・景観分野との繋がり、あるいは壁について実感している。
頭の中で物事を考えることも必要ではあるけれど、特に実際のものづくり、実物を通してその領域の違いを肌で感じることになるだろうと思う。
- 作者: 和辻哲郎
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1979/05/16
- メディア: 文庫
- 購入: 8人 クリック: 81回
- この商品を含むブログ (63件) を見る
「家」の捉え方について、日本人はそれを「うち」と呼ぶが、それは家の外の世間が「そと」であることを示し、「うち」において個人の区別が消滅する。
それは家の構造とも連関していて、人間の間柄が建物の構造にも反映されている。
彼が「距てなき結合」と称している家族の密接な関係性は、襖や障子などの仕切りには区切られても、本来的に個々の部屋の区別が消滅していることに現れていると見ている。
そして家の外との繋がりは、玄関や垣根、塀などによって内外が区別され、公共的空間と家の内との関係は対照的である。
時代が変化し、大衆に求められる空間の質や価値も変化していくだろう。
だが、やっぱりしかし、日本人には日本人に合った性格の空間があるはず・・・と薄々思いつつ。
さてこのプロジェクト、信頼のおける友人と協働でやることになり、最近ようやく具体的に物事が動き始めた感覚が出てきた。
実際、経験も知識も足りないが、そんなことも言ってられないし、迷っている時間もない。
その道の先輩にも協力を仰ぎながら、一つ一つ着実にステップを上がっていきたい。
これ以上ないくらい絶好のチャンス。ぜひ成功させたい。