ゴダる。

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映画「ゴダール・ソシアリスム」公式サイト
こないだ早稲田松竹ゴダール・ソシアリスムをやっていたので観てきました。
はっきりいってさっぱり意味がわからなかったのだけど何とか最後まで持ちこたえて。


ストーリーが三部に分かれていることはわかったけれど、話している内容が途切れ途切れで前後のつながりもよくわからないし、なんだかそのどれもが格言めいている。よくよく見てみると、どこかで聞いたような言葉たち。後で調べると、すべての会話が引用から成り立っているらしい。
というわけで、会話がよくわからないということが一層理解に苦しむ所以なのだが、それどころか流れる映像もぶつ切りの音響と合わせて不連続な増幅がかけられているし、会話になっていない会話のほか、次々とあふれ出てくる文字、ノイズ、諸々の断片がごた混ぜになって一気に襲い掛かってくる。もちろん、到底理解には及ばないし、追いつけない。
これは先生の言うところのDUBなのか・・・それとも?


これは、人類の話をしているのだろうか?
なんとなく思うのが、ゴダールは世の中にある問題提起をしようとしていて、それはヨーロッパにおける人類の作り出してきた資本主義や社会主義とは何か、はたまた自由とは、メディアとは何か、ということについて問いかけている・・・?
このような人類の歴史(といっても非常に短いものだけど)と世界の破綻、あるいはヨーロッパの歴史、文化、宗教、思想・・・について。でも、よくよく観ているとわからないことがわかってくる。日本は、それらの文脈には含まれていないのではないか、ということに。


では、僕らはいったいここから何が得られると言えるのだろうか。
やはり思うのは、日本とは何か、ということ。これは以前から興味があって、折に触れて日本人とは何なんだろう?ということも考えていたのだけれど、ぼやっと思い浮かべていただけで、特にこれといった取っ掛かりもなかったので放置していたんだった。
というわけで、今はちょうどいいタイミングで網野善彦氏の日本観を手繰ってみているので、そこらへんをヒントにもう少し考えてみようと思った。
以上、自己満。映画もそう感じちゃう。