虚のグリッド

今日は課題提出前ラス2のエスキース
他の人に比べ、考えすぎて遅れをとっていたものの、ようやくどうにか形が見えてきて何となくほっとしている。明日からまた気合入れて、一気に。


中間では、コンセプトと構成し直した地盤については上手くまとまったものの、上に被さる建築については結局満足いくものが出せず、悶々と時間だけが過ぎていたが、今回の話でだいぶ見えてきたようだ。(今更ではあるが。)
計画の骨子としては、

  • 地盤レベルの高低、周辺住宅地のグリッドとは関係ない秩序によって構成される
  • 建築に適用されるグリッドを植栽の配置に求める

が元々考えていたもの。
これに、地盤を掘り込んでつくられるもの、地盤から外形が(柱・壁によって)建ち上がることでつくられるものをプラスして模型を進めていたところ、貰えたアドバイスとしては、

  • 壁、柱を離して考える・・・建築を覆うグリッドと壁は、それぞれ別の秩序に従属させる
  • 例えば、壁はリニアな軸性を有することにする
  • さらに、その壁の間に抜けをつくることで見えない軸性をつくる

これによって、虚のグリッドを形成する。
柱のグリッドにのってその上を屋根が覆うことと、そのグリッドをはずれ、無関係に壁が走ることで、roof planとplanとの応答関係をつくれれば最高。うまくいくか。


http://relationalthought.files.wordpress.com/2012/01/giovanni-battista-piranesi-ichnographia-of-the-campo-marzio-1762.jpg
1-12 campo marzio 1762 / giovanni battista piranesi


参考にしたいのは、ピラネージのcampo marzio 。
これも、グリッドの上に壁や柱がのるわけではなく、開口部を繋ぐ線がグリッドになっている。
これが虚のグリッドで、実はこのような細切れの(小さな)グリッドの方が人間のスケールにとっては都市軸や街区のグリッドよりも、安定した統一性や秩序を感じやすいかもしれない。